「Mr.リビンマッチ(旧スマイスター)が解説する注文住宅比較」今回は、「注文住宅に適した窓を比較して徹底解説します!」です。

住宅の機能面でも、デザイン面でも重要な役割を果たす「窓」ですが、種類が多く、特徴もさまざまなので、どのタイプを選べばよいのかわからないという方も多いと思います。

ここでは、各タイプの特徴を比較しながら、注文住宅に最適な窓を考察していきます。

サッシの比較

窓はさまざまなパーツで構成されていますが、特に重要なのは「サッシ」と「ガラス」です。

ここでは、サッシの種類と、それぞれの特徴をみていきます。

樹脂製サッシ

サッシの基本性能「機密性、耐風圧性、水密性」だけではなく、断熱性にも優れていることから、高密度高断熱住宅でも取り入れられることが多いタイプです。

機密性が高いために、台風の多い地域でも問題なく使用できるのが特徴です。また、温度差が大きい地域や、海の沿岸にある住宅の塩害対策としても有効なので、日本の環境に適したサッシといえるでしょう。

さらに、メンテナンスフリーというメリットもあります。紫外線の影響による劣化にも、再塗装で対応することがが可能です。

  • デメリット
    原料はあくまでも樹脂(プラスチック)なので、耐久性と耐火性はアルミサッシよりも低くなります。

アルミ樹脂複合タイプ

室内側には耐候性の強いアルミを使用、屋外側には断熱と遮音効果に優れた樹脂を使った複合構造のサッシです。

環境による劣化を防ぎながら、防音性と断熱性を高めることができます。万能型ともいえるので、新築時やリフォームなどで、アルミサッシに代わって採用される例も増えてきています。

  • デメリット
    「樹脂側の劣化が早い」、また、「樹脂製のサッシと比較した場合に断熱性能が低くなる」などのデメリットがあります。

アルミ製サッシ

強度だけではなく、防火性や耐候性にも優れたサッシです。アルミは軽量なので、窓の開閉時に操作がしやすいというメリットもあります。イニシャルコストの安さも魅力です。

  • デメリット
    断熱性はあまり高くありません。断熱素材を挟むなどしてデメリットを補っている商品も散見されますが、それでも断熱性能の低さはカバーしきれていないというのが現状です。

木製のサッシ

木製のサッシには「耐久性が低い」というイメージがあるかもしれません。しかし、現在の木製サッシは、機密性や耐風圧性などを満たしているレベルの高い商品が充実しています。断熱性の高さと結露を防ぐ性能も、木製サッシの大きなメリットです。また、天然の木材によって、建物の外観や部屋のイメージを変えることもできます。

  • デメリット
    天然材のためコストが高い、また、木材なので重量があるといったデメリットがあります。劣化を防ぐために定期的なメンテナンスを必要とするサッシも多いので、導入する場合には十分な検討が必要です。

ガラスの比較

サッシと同じく、窓の優劣を左右するガラスの特徴を、タイプ別にみていきます。

住宅を建てる地域や場所によってもガラスの選び方は異なってくるので、注文住宅の建築場所などを考慮したうえで、最適なガラスを選ぶようにしましょう。

フロートガラス

一般的に「ガラス」といえば、このフロートガラスです 。厚さは3ミリが標準的です。

合わせガラス

樹脂フィルムなどを、2枚のガラスに挟んで接着してあります。樹脂フィルムによって耐久性を高めたり、紫外線の吸収効果を上げたりするなど、さまざまなタイプのガラスにすることも可能です。

ただし、環境によっては、熱の影響によってヒビが入ることもあるので、導入前には工務店などと相談するようにしましょう。

強化ガラス

フロートガラスの約3倍の強度を持ったガラスで、自動車などにも使われています。割れた場合に破片がブロック状になるため、安全性の高さも兼ね備えています。

網入りガラス

金属製のワイヤーが入っているガラスです。火災発生時にガラスが割れた場合、破片が飛散しないような工夫がされています。

すりガラス

表面の凹凸によって透明度を下げています。お風呂やトイレ、道路に面した窓などに採用されるケースが多いガラスです。

ガラスの構成を比較

ここでは、ガラスの「構成」をみていきます。2枚ガラスや、ガスや空気を封入してあるものなど、構成のタイプもさまざまです。

シングル(単板)

ガラスが1枚だけ入っているシンプルな構成です。ガラスは熱を伝えやすいため、1枚では表面温度が外気温と同じになるといったデメリットがあります。最近の住宅では、ほとんど使われていないタイプです。

ペアガラス

2枚のガラスを使用し、ガラスの間(中空層)にガスや空気が封入してあるタイプです。中空層が広いほど熱が伝わりにくいので、ペアガラスを導入する場合には、できるだけ中空層の広い商品を選択しましょう。中空層は、6mmか12mmのタイプが一般的です。

中空層にガスを封入する場合には、クリプトンガスやアルゴンガスを使います。なお、性能の高低は下記のようになります。

低い  < <   <   <  高い
空気 - アルゴンガス - クリプトンガス - 真空

標準的なペアガラスは、中空層に空気を入れたペアガラスです。

例えば、空気ではなくアルゴンガスを注入するだけでも、3層ガラスより遮熱性能を上げることができます。

性能の高いクリプトンガスを封入したタイプや真空タイプもありますが、価格も高くなるので、あまり一般的とはいえません。

また、断熱性能や遮熱性能を上げるために、中空層側のガラス表面に特殊な金属を貼った「Low-Eガラス」もあります。このガラスは赤外線を反射するので、特殊な金属膜を部屋側のガラスに貼れば遮熱、外側に貼れば熱逃げの防止に繋がります。

トリプルガラス

ガラスを3枚使用しているため、中空層が2層あるタイプです。熱の伝えにくさは抜群ですが、厚くて重たく、さらにコストも高いというデメリットがあるため、寒冷地以外で採用されるケースはほとんどありません。

窓の開け方をタイプ別に比較

窓の開き方もさまざまなので、取り付ける場所によって比較検討する必要があります。

横引き窓

開閉時に窓を左右へスライドさせるタイプで、もっとも一般的な仕様です。構造上、窓を開閉させるための隙間を作る必要があるため、気密性は低くなります。

上げ下げタイプ

窓枠に沿ってガラスをスライドさせる開閉窓です。「ハングウィンドウ」とも呼ばれ、上下の2枚が動くタイプの「ダブルハング」と、片方だけの「シングルハング」の2種類があります。気密性の高さが特徴です。

フィックス(FIX)

固定タイプの窓で、開閉はできません。採光性を高めるため、デザイン重視の住宅で採用されるケースが多くなっています。形状は正方形や丸形、三角の窓など多彩なので、さまざまなデザイン住宅に使用できます。ただし、高層階に採用する場合は、清掃が難しいというデメリットがあります。

滑り出し窓

外側に滑り出しながら開閉するタイプです。縦と横の2種類があります。

横滑り窓は、窓枠左右の溝に沿って外側に動くため、外に出たガラスの部分が庇の代わりになります。雨を避けながら風を室内に取り込みたいという場所に最適です。また、縦滑り出し窓には、横引き窓などと比べて通風を確保しやすいというメリットがあります。

ルーバー窓

羽のような形をしたガラスのルーバーを回転させながら開閉するタイプです。ハンドルを回すことで、すべてのガラスを開けることができます。換気にも利用できるため、浴室やトイレなどに採用されるケースが多くなります。

このほかにも、「押し出し窓」や「出窓」、「折り畳み窓」など、窓の種類は多彩です。住宅のイメージと重ね合わせながら、比較検討してみましょう。

窓の重要性

窓はデザインだけではなく、機能面でも重要な役割を果たします。

電気代の節約に繋がる

性能の高いエアコンを使っていても、断熱性能が低い窓を採用すればエネルギーの無駄にも繋がります。夏には窓から70%以上の熱が入り、冬は50%以上の熱が逃げていくほど熱の出入りが大きいため、どのタイプの窓を採用するかは、住宅全体の断熱性を左右するほど重要です。

気密性を高める

気密性が低いと断熱効果も下がります。快適な室内温度を保つためにも、窓の気密性は極めて重要です。

なお、窓を構成しているのはガラスだけではないため、サッシとガラスをどのように組み合わせて気密性や断熱性を高めていくかを考えるのも大事なポイントです。組み合わせによっては、思ったほど断熱性や気密性が高くならないということもあります。

理想の住宅に最適な窓を選ぼう!

快適な居住空間を維持するためにも重要な窓だからこそ、慎重に選びたいものです。タイプ別の特徴を考慮しながら、注文住宅に最適な窓を選んでいきましょう。