「Mr.リビンマッチ(旧スマイスター)が解説する注文住宅比較」今回は、「ウォークインクローゼットについて」です。

 

注文住宅を設計する際にしっかり考えたいのは居住スペースと収納スペースのバランスです。
ですから収納のスペースを考えることは、居住空間を考えることと同じです。

収納とは、単にたくさんの物が入ればいいという訳ではありません。
たくさんの物がしまえて使いたいときに取り出しやすい、というのが理想の収納です。
そこで現在人気なのがウォークインクローゼットです。

ウォークインクローゼットについて

家を新築するならウォークインクローゼットが欲しいという方はたくさんいらっしゃるようです。
リビンマッチ(旧スマイスター)で注文住宅を作ろうと考えている方の中にも、ぜひ取り入れたいという方もいるかと思います。

今回はウォークインクローゼットを取り上げたいと思いますが、どういったメリットがあるのでしょうか。
バラエティー番組で芸能人の自宅を拝見する企画でも見かけることがありますが、よほど広いスペースがないと実現できないようにも見えます。またクローゼットとの違いも含めて考えていきたいと思います。

・ウォークインクローゼットのパターン
そもそもクローゼットというのは、衣類を収納するために部屋に設置されているもので、中にハンガーをかけるパイプが取り付けられているもののことをいいます。

奥行は衣類の肩幅が入る程度の長さに設計されていて、間取り図では「CL」と表記されます。
対するウォークインクローゼットとは、収納の中に人が入れるサイズのクローゼットのことを指します。
ウォークインクローゼットは間取り図では「WIC」と表記され、中にあるハンガーパイプや棚の配置でI型、II型、L型、コの字型があります。

それぞれメリットが異なりますのでひとつずつ見ていきましょう。

・I型
片側の壁沿いにすべてのものを収納し、もう片方を通路にするという間取りです。
間口の幅に対して奥行が広い場合にはこのI型にすることで、限られたスペースを活かせます。

・II型
左右両側の壁に沿って収納を置いて、真ん中に通路がある間取りです。
通路の両側に同じ季節に使用するもの、もしくは同じ人の衣類を収納するようにすると、動き回る必要がなくなりその場で左右の棚に手が届くため、使い勝手が良くなります。

・L型
片方の壁側と奥側を収納スペースにする間取りです。
II型にするには幅が足りないけれど、I型として使うには奥行があり過ぎるという場合に適した配置です。
横の壁沿いには棚を設けたり、奥の収納をハンガースペースにするといった、収納方法を場所によって分けても使いやすくなります。

・コの字型
両側と奥側の壁すべてを収納として使用する間取りです。
4畳半以上の、ある程度の広さがある空間の場合には、コの字型の間取りにすることで衣類の整理整頓がしやすくなります。

・必要な広さ
ウォークインクローゼットは、広ければ広いほど良いというわけではないようです。
バラエティー番組に出てくる芸能人の部屋のように、大量の衣装がある場合は別でしょう。

しかし一般の人の場合には、人数によって収納する衣類の量はほぼ決まってきます。
ウォークインクローゼットが狭すぎると衣類が入りきらずに不便になりますが、逆に広すぎても収納スペースに合わせて物が増え過ぎてしまい、結果として使い勝手が悪くなってしまうのです。

世間一般では大変便利だと思われているウォークインクローゼットですが、人によっては備え付けたことがデメリットになることもあるのです。

まず整理整頓が苦手な人は乱雑になりがちです。
ウォークインクローゼットは広さがあるせいで、どこに何を置くかきちんと決めておかないと、あっという間に物を詰め込んだだけの段ボール箱みたいな状態になってしまいます。

整理整頓せずに何でもかんでも詰め込んでしまうと、奥や下に入ったものが取り出しづらくなって、使い勝手が悪くなってしまいます。
また、物を収納し過ぎて歩くスペースが無くなると、ただの物置と化してしまいます。
空きスペースすべてを収納として使うのは、ウォークインクローゼットの使い方として間違っています。
これはデメリットというよりも、正しい使い方をしない場合といえます。

注文住宅を新築して、その際にウォークインクローゼットの広さを自由に決められるのであれば、家族の人数にあった広さのウォークインクローゼットにすることが鉄則です。

目安となる広さとして、例えば2人暮らしであれば2畳、服が多い場合には3畳程度といった感じでしょうか。
ただし、将来的に人数が増える予定であれば、そのことも計算に入れた広さをとっておく必要があります。

大人2人と子供2人なら4畳か4畳半くらいの広さくらいでしょうか。
子供が成長して、収納する衣類が増えたときのことも考えるとすると、それ以上の広さを確保しておくことがベターでしょう。
1か所に家族全員の衣類を集める予定でないのであれば、小さめのウォークインクローゼットを数か所に設置するのもいいと思います。

・メリット
ウォークインクローゼットを備え付けるメリットとしてまず挙げられるのは、収納場所の中で着替えられるという点です。
ある程度以上の広さのあるウォークインクローゼットであれば、衣類を取り出したその場所で着替えることができます。
扉を閉めれば外の空間とは切り離されますので、人の目を気にすることなく着替えることができます。

また、衣類の整理整頓がしやすく、季節ごとの衣替えをしなくても良くなります。
タンスなどに衣類を収納すると、季節によって使う衣類が変わるため、衣替えが必要になりますが、ウォークインクローゼットであれば衣類を置く場所が広いので整理整頓しやすく、季節別に置き場所を決めておけますので衣替えをする必要もありません。
衣類以外のものを収納できるのもウォークインクローゼットの魅力です。

暖房器具や扇風機などの家電、アイロンや裁縫箱など衣類に関係するものも一緒に置いておけます。
しかしスペースがあるからといって何でもかんでも詰め込むと機能しなくなりますので注意しましょう。
そして、ウォークインクローゼットがあればタンスなどの衣類を収納する家具も必要なくなるので、生活空間を広くとれます。
余計なものが目につかずにスッキリとして、家具を置くことによって生じる圧迫感も減らすことができます。

今回はウォークインクローゼットの特徴についてご紹介しました。
もちろん人気があるからといってウォークインクローゼットを絶対取り付けるべき、ということではありません。

設計する際に間取りを考えつつ、クローゼットとウォークインクローゼットのどちらも視野に入れながら、最適だと思える場所に、適切な広
さの収納空間を配置できれば結構だと思います。

大切なのは、収納方法の候補として知らずに、選択肢から漏れてしまうことがないようにすることです。
ウォークインクローゼットは衣類をまとめて収納でき、その場で着替えられるという特徴があって大変便利ですが、適切な使い方をしないと物であふれ、ただの物置となってしまいます。
広さもある程度必要になりますので、取り入れる場合には他の部屋の間取りとの兼ね合いも考える必要があることを覚えておきましょう。