
こんにちは、リビンマッチ公認!リビンマッチの歩き方~注文住宅を徹底比較!~です。
リビンマッチはリビン・テクノロジーズ株式会社が運営する日本最大級の不動産業界全体を網羅する比較ポータルサイトです。
今回は、「屋根裏の空間」です。
注文住宅に興味を持っている方のなかには屋根裏部屋という言葉に憧れをもっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
映画や小説など物語のなかにおいて、家屋の中で屋根裏部屋ほど幻想と神秘性をもった部屋はありません。
こういったイメージに影響されて一部の方は、屋根裏部屋という場所がどこかミステリアスで、密かに憧れるという感覚を持っているかもしれません。
注文住宅の設計というのは、施主の個人的な思い入れやこだわりが反映されることが多いことから、屋根裏部屋を作ることに挑戦してみたいという方もいらっしゃるようです。
また部屋でなくとも屋根裏を収納場所として活用しようと考えている方も含めて、今回は屋根裏の空間利用について考えていきたいと思います。
屋根裏をどう使うか
屋根裏部屋をどう使うのか、まずは用途を考えてみましょう。
部屋として使うのであれば、屋根裏は住居の中で最も高い場所に位置し、外の道路や家のリビングなどからも離れた場所で、一番静かな環境の部屋になります。
ですから寝室や書斎としての活用に向いた部屋といえるでしょう。
住まいで一番静かな部屋で深い眠りにつくのも良し、集中して仕事や趣味に没頭するにもいいでしょう。
反対に、子供部屋として利用するのもいいかもしれません。
屋根裏部屋には天井がなく、文字通り屋根の裏で、他の部屋とは形状が異なりますから、好奇心の強い子供にとってはとても楽しい空間となるはずです。
また、部屋としては使わなくとも、収納スペースとして利用する場合もあるでしょう。
使用頻度は少ないものの必ず使うものを置いたり、オフシーズンの衣類や布団、または単に収集物を保管したりできます。
それに備蓄品などの消耗品だけど場所をとってしまうもの、例えばトイレットペーパーなどの収納にも役立ちます。
収納の空間というのは余っても困るものではありませんし、居住スペースやクローゼットがモノで圧迫されることを防いでくれます。
・屋根裏の決まり
このようにさまざまな用途が考えられる屋根裏部屋ですが、一般住宅にはあまり見られないことには理由があるようです。
まずは法律の問題があります。
屋根裏を使用するには建築基準法で以下のことが定められています。
・天井高は最大で1.4m以下であること
・床面積は直下階の床面積の1/2未満であること
例えば、2階建ての場合にはこれらが守られていれば、2階建てのままプラスαの空間として屋根裏を利用できます。
しかし、これらの天井高と床面積の広さを違反すると屋根裏は「3階」という扱いになってしまい、固定資産税がかかります。
ですから人が普通に活動できる広さの屋根裏部屋というのは、階数にカウントされてしまうということです。
賃貸住宅でよくある、いわゆるロフトといわれる空間はこの決まりが守られています。
そして、自治体によっては屋根裏に固定階段を取り付けることが禁止されている所もあります。
階下の天井に収納されるタイプのはしごや、取り外しできるはしごにする予定であれば問題ありませんが、固定階段の取り付けを検討されているのであれば、自治体に一度確認する必要があります。
・注意点
屋根裏を部屋として使うとしても、しっかりと屋根断熱をして太陽熱を防ぐことが大切になります。
屋根裏というのは過酷な環境で、太陽の熱の暑さと湿気がこもりやすく、特に夏場はサウナ状態になります。
換気ができないと、結露や湿気で建物自体の耐久性も低下してしまいます。
このような事態を防ぐためにも断熱工事を施したり、換気扇や窓、エアコンの設置も忘れないようにして、快適な屋根裏部屋にしましょう。
屋根裏を部屋ではなく収納として使う場合にも注意が必要です。
部屋として使う際に述べたような施工をするかどうかは別として、屋根裏への重い荷物の出し入れは大変となります。
少しでも安全に荷物の出し入れができるように、開口部は広くとって手すりを付けるなど工夫するようにしましょう。
また、はしごを降りた先には十分なスペースを確保しておくことを忘れないようにしてください。
屋根裏の収納に大量に重い荷物を置くのは、住まいの耐震性から考えてもお勧めできません。
建物として、アタマが重くなってしまうとバランスが悪くなってしまい、揺れにも弱くなってしまいます。
不便にもなりますので屋根裏の収納にはなるべく軽いものを置くようにしましょう。
以上、屋根裏の空間の活用法についてのご紹介でした。
まとめますと、屋根裏を部屋として使うのか収納として使うのかが重要で、一定の広さ以上だと「階」とみなされて固定資産税がかかってしまいます。
部屋として使うのならば階扱いとなるのが通常で、その場合は断熱や換気、暑さ対策の施工をしっかりと行うようにしましょう。
さらに収納として使うにしても、重いものを置くことはやめておきましょう、といった具合です。
屋根裏を使おうとすると、結構な予算がかかってしまうことが判明しましたが、住宅の中で使える空間が増えるというのは相当に価値があることです。
居住空間のスペースをとるために収納場所を削る、というのは注文住宅を設計する際によくあることだと思いますが、屋根裏にスペースがあればその分のカバーもできます。
屋根裏の活用には一考の余地があると思いますので、ご参考いただければ幸いです。