「Mr.リビンマッチ(旧スマイスター)が解説する注文住宅比較」今回は、「注文住宅の設計を考える」です。

設計というのは現物がない段階でやるものですから、なかなか難しいものだと思います。

リビンマッチ(旧スマイスター)のサイト内にあるお客様の声というのを見ていても、やっぱ設計は大事だなと。
実際に形としてあるものに関して色々と文句をいうのはカンタンですが、いざ作るとなると考えすぎてどうしたらいいか分からなくなってしまいますよね。

今回は注文住宅を建てて、実際に住んでみてからわかった(後悔した)という事例を集めてみました。「家は三度建てないと思い通りにはいかない」とはよく言われるようですが、ナルホド失敗した経験は先輩の方々が色々とお持ちのようです。

そういった貴重な経験は、多くのみんなで共有して役立てるに限ります。
先人の失敗談という無念を、私たちの未来の注文住宅で晴らしてしまいましょう(笑)

これらの事例を踏まえて、ぜひ皆さんの未来の家づくりに役立てていただけたらなと思う次第です。
今回は2例ご紹介いたしますので早速見ていきましょう。

事例その1:窓からの西日

注文住宅を建てる土地を選ぶ際には、当然日当たりの良いところを選びたいと皆さんお考えかと思います。
日当たりは、土地を選定する条件のうちでも外せない重要な要素のひとつでしょう。
そして住宅を建てるときにはなるべく屋内を明るくするために、照明や部屋の採光に気を配られている方は多いのではないでしょうか。

とくに採光に関しては、家の中が暗くならないように、窓をどう取り付けようか色々と思案するところです。
自宅で自然の光を浴びてリラックスできるように、日中は日の光をできるだけ取り込めるようにしたい。
そのためにはできるだけ窓を大きくとって、窓の数を増やすことは大変有効だと思います。

さて、ここでひとつ注意していただきたいのが建物の西側に設置する窓です。
皆さんお気づきかと思いますがそうです、西日です。

とくに暑い夏の西日に不快さを感じる方は多いかと思われます。
冬の西日は部屋を暖かくしてくれますが、夏の西日は近年の猛暑の影響もあり我慢すると熱中症になる可能性もあります。

しかしここで「西側に窓を設置するべきではない」と言いたいのではないことをご注意ください。
実際に西日を嫌って建物の西側をほとんど壁にしてしまい、そのために夏でも夕方のかなり早い段階から、外は明るいのに部屋は暗くなってしまうという家もあります。

そして実は、近年の研究で分かったことだそうですが、西日というのは確かにまぶしくはありますが、熱量の高い暑い光ではない、ということです。

東西南北の壁が受けた太陽の熱量を調べると、実際に熱いのは東壁>南壁>西壁>北壁の順だそうです。
ですから西日が特段暑いわけではないという事実がわかったわけです。

では、なぜ夏の西日を暑く不快に感じるかといいますと、西日の入る時間帯が関係しています。
夏の気温のピークは午後の2時過ぎあたりとなり、それに伴い部屋の気温も上昇しますが、そこにさらに西日が差し込んでさらに室温を上げてしまうそうです。

つまり、西日が暑いのではなく、もともと最高気温を迎えるときに西日を迎えるわけです。
また、朝に起床した人間が一番疲れてくる時間とも重なるそうです。

そして色の効果として、西日の暖色の赤さも夏は暑苦しく感じさせてしまいます。
しかし繰り返しますが、西日それ自体は暑くないのです。

ですから部屋の採光や寒い冬のことも考えて、西側に窓は設置しても構わないのです。
その対処の仕方ですが、カーテンやブラインドでは不十分ですので要注意です。
カーテンやブラインドでは、窓との間に熱がこもってしまうために冷房の効きを悪くしてしまいます。

そこで有効なのが簾(すだれ)や庇(ひさし)などの窓の「外側」につける日除けです。
日中のうちに外から窓へ入る日光を和らげつつ、西日のまぶしさも窓の外でカットしますので、カーテンやブラインドと窓の間にこもる熱の上昇を防ぎます。ですから窓の外側に日除けするものを取り付けられるように、あらかじめ設計しておくことが重要となります。

事例その2:音にも注意を

実際に注文住宅を建てて、使ってみなければわからないのが騒音の問題です。
生活音ですので慣れれば問題ない方も多いかと思いますが、突然の音に敏感な人にとっては切実な問題になりえます。

例えば、寝室の近くにトイレを設置してしまい、寝静まったころに家族の排水音で目が覚めてしまうということがよくあるようです。
最近よくあるタンクのついていないトイレなどを設置した場合は、特に水を流す音が大きいようです。

特に2階のトイレの場合、流した水が1階を通る排水管を流れることになりますので、排水管の位置には気を付ける必要があります。
しかし排水管の位置だけを考慮したとしても、例えば押し入れの奥の空間に排水管を配置しても、トイレの排水音が押し入れの中で反響してしまう例もありますので要注意です。

ですから、音の出る箇所と寝室や客間などはなるべく距離を離したほうが良さそうです。
排水管には結露防止など防護するものを巻いておくと、結露だけでなく吸音材としての役目も果たすようですし、壁の中の排水管などの配管が通る場所を、遮音シートなどで覆ってしまえば水の騒音はかなり改善するようです。
防音対策はあらかじめ行っておくことに越したことはありませんので、ぜひ遮音材や吸音材を積極的に使ってみてはいかがかと思います。

建物の外に目を移すと、自宅前の通りが住宅街であっても自動車がよく通過する道路である場合があります。
車の通過音はもちろん、深夜などは人通りが絶えるために猛スピードを出す車も多いため、スピードに乗った車のマンホールを踏む音が、かなりの大きさで響き渡ることも頻繁にあります。

そのため寝室の位置が通りに面していると、外からの騒音に悩まされることも増えてくるかと思われます。
あらかじめ車の交通量の多い通りに面していると分かっている場合でしたら、やはり対策としては寝室の位置を通りから離した位置に設計することが一番かと思います。

外からの騒音ですから、間に居室空間を挟んでしまえばかなり緩和するでしょう。

今回は、実際に住宅を建てたあとに判明した事例をもとに、西日の問題と、意外な騒音に関して紹介させていただきました。
まだまだタメになる先人の残した事例はたくさんありますが、いつかあらためてご紹介できたらなと思います。
皆さんの住まいづくりのヒントとなれば幸いです。